⑤成功したいなら相手を笑わせなさい
人が笑う条件は4つある。1つ目は共感。これは日常生活でありがちな「あるあるネタ」です。
2つ目は緊張と緩和。「絶対に笑ってはいけない24時」のように笑ってはいけないシチュエーションにある時ほど些細な事で笑いやすい事をさします
3つ目は裏切り。これは「次はこうくるだろうな」という予定調和を覆した時に起こる笑いのことをさします。A:「オレさ物凄い猫舌なんだよね」(フリ)B:「そうなんだ」(予想)A:「この前なんて冷やし中華をフーフーして食べたし」(裏切り)B:「どんだけ猫舌なんだよ」というような笑いです。注意事項としては前フリは厳禁という事です。期待値が上がりすぎると笑わせるのが難しくなるためです。
4つ目は非常識。常識ではありえないこと、やってはいけない事に対する笑いです。「うちの猫もしかしたら猫アレルギーかもしれない」と心配する人やイケメンじゃない人が「モテすぎて困る」「毎月の美容費がヤバい」とイケメンにしかわからない悩みを打ち明ける、午後の紅茶を午前中に飲むなどが例としてあげられます。
次にNGな笑い7禁をあげます。人の悪口、人を傷つける笑い、自慢話、立場を利用した笑い、マニアックな笑い、自己満足な笑い、下ネタ。また空気を読むのも大事です。空気の読めている笑いは「明朗」、空気の読めていない笑いは「悪ふざけ」。マナーを守りつつ笑いを楽しみましょう
笑いがうまれる話の構成には「フリ」「本ネタ」「オチ」の3原則があります。「フリ」とは何の話をするかを先立って説明することです。「本ネタ」とは「フリ」の説明。具体的な話を披露します。「オチ」は結末。ここで聞き手を笑わせます。
例/フリ→最近友達がバイク屋をはじめたんだ
本ネタ→元々その友達のお父さんが自転車屋を営んでいたんだけど経営難でお店を畳もうとした時に友達が「俺が立て直すよ」と言ってその自転車屋を継いだんだ。でも全然売れなくて赤字続きな上にギャンブルにはまってさらに借金が膨らんで
オチ→その友達、バイク屋なのに借金で「火の車」で「自転車操業」という訳わかんない状態になっている
また、5W2H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、いくら、どのくらい)は支離滅裂になりがちなお笑いのネタの内容を整理する助けになります。
話し方も重要です。表情は話の内容と表情にギャップをつける。声は大きめの声で淡々と話す。抑揚は声の強弱や話すスピードにメリハリをつける。しぐさは臨場感を生みます。間はオチの前に一拍置きます。
人を笑わせる時に1番大事なのはワードセンスです。親父ギャグがうけないのは古臭いワードセンスが原因です。巷で流行っている言葉、話題になっている言葉に普段からアンテナを張っておくことが大切です。とくにサラリーマン川柳、シルバー川柳はあるあるネタの宝庫です。
スベった時の対処法は2つあります。1つ目は天丼です。これはスベった時のネタを繰り返すことで面白くさせる技術です。2つ目はリカバリートーク。スベっても笑いを復活させるトーク術です。
「なんで笑わないの?なんなの?反抗期?」
「サクラ仕込んだのにサクラすら笑っていない」
「あぶねえ、もう少しでスベるところだった」
など色んなものがあります。
人生には向かい風が沢山吹く。でも自分自身が向きを変えれば追い風になる。世間が求めることを知り付加価値をつけて提供すれば、どんな商売も上手くいく。そして笑いは最大の付加価値になる。運の神様は人を笑わせる人に味方する。相手を泣かせること、怒らせることは簡単。でも笑わせるのは難しい。だからこそ人を笑わせることはある種の徳を積むことであり事態を好転させる強いパワーをもっている。
本書には著者のエピソードとともに笑いのもつ力の大きさやお笑いのネタをつくるヒントが散りばめられています。
読んでいて過去の恋愛を思い出しました。彼女の笑顔や笑い声が好きで、笑顔が見られたら幸せ。もっと笑顔が見たいと頭をひねり好きなキャラクターの特徴を自分なりに寄せてみたり、なぞなぞを出して反応をみたり色んなことを試してました。上手くいったときは凄く嬉しくてもっと笑顔をみたいとどんどん好きになっていきました。僕は愛の対象が狭く深くになりがちだけど、きっとお笑い芸人の人たちは広く大きく深いんだろうな、そうでないとあんなに人の心を動かすことは出来ないよなと感嘆。お笑い芸人の偉大さを感じました。みんな誰かの大事、愛のカタマリだとお互いを認めあえば争いは起きないのにな。お笑いバトルならまた笑いあえる日もくるのにと自分を顧み戦火にある遠国に思いを馳せました。1日1笑してみよ。